Mercury

水銀

水銀(Mercury)は、周期表で80番目の元素であり、化学記号はHgで表されます。水銀は液体金属であり、常温・常圧下では他の金属の中で唯一液体の状態を示します。そのため、「水銀」という名前は、古代ローマ神話の信使である水星(Mercury)に由来しています。
水銀は銀色の金属であり、非常に高い密度を持ちます。また、室温で蒸発しやすく、蒸気の形で存在することができます。この特性から、水銀はさまざまな用途に使用されますが、その毒性のため、安全に取り扱う必要があります。
水銀は電気の導体としても使用されます。水銀の蒸気は高い電気伝導率を持ち、かつ安定しているため、温度計や圧力計、水銀蒸気ランプなどの装置に利用されます。また、水銀の合金であるアマルガムは、歯科用の詰め物や電池などの製造に使用されます。
しかし、水銀は有害物質であり、長期間または高濃度での曝露は健康に害を及ぼす可能性があります。そのため、水銀の取り扱いや廃棄には特別な注意が必要です。

  • 記号
    Hg
  • 分類
    遷移元素
  • 原子量
    200.59(2)
  • 電子配置
    [Xe] 4f14 5d10 6s2
  • 電気陰性度
    +1 +2 +4
  • 価数
    +1 +2 +4
  • 常温常圧での状態
    液体
  • 単体密度(g/cm3)
    13.534
  • 発見者
    古代
  • 備考
    室温では液体の金属で有毒です。日本の4大公害のひとつ水俣病の原因と推定された。いろいろなの金属を溶かし、アマルガム(水銀と他の金属の合金)をつくります。消毒剤や水銀灯のほか、水銀温度計の中に入っています。他に質量数196と198、204がある。